執筆:2019年02月15日(金)

子宮や卵巣が無くなった後のお腹の中は空洞が出来るんですって。
「そこに腸が入り込んで収まるんだよ」と主治医に言われました。
そうして変化が起こった腸が起こす「排便」はどんなものだったのかご紹介します。
術後初めての排便
摘出手術後3日目の朝に術後初の排便がありました。
排便前後には、太いミミズが腸内を這ってる感じがしていました。
術後1年経っても、排便前後には「ずずずずー」と何かが這っている様な感じがしています。この感覚はとても不快に感じます。
排便回数の変化
摘出手術前の排便は2~3日に1回でした。
術後は1日1回の理想的な回数で排便できるようになりました。
多い時には1日4回もトイレに行ってしまう程になり、便秘とは程遠い生活を手に入れた感じでした。
排便後の不快感

出したはずなのに、排便後に追撃してくる便の這い動く感覚!
ある意味「残便感」とも言えるので、すっきり出したはずなのにまだあるのかと言う不快感でした。
排便した後にできた腸のスペースに、次の便が順繰り移動してきているのだと思います。
私の場合は、腸の活動は行われているけれど、術前とは違う活動の仕方になってしまったのではと思っています。
たくさん出ても良しとは限らない
子宮摘出の十数年前のこと。急ぎの用事があるのに凄まじい腹痛に襲われました。出すもの出せば治るはずだと思い、トイレでいきみまくりました。
その結果、内痔核突出。ヒリヒリ、ズキズキの大惨事になりました。
※内痔核:肛門の内側にできる血豆
肛門科へ行ってみると、内痔核が3個あるのが判明しました。
この時は座薬だけで事なきを得ました。

子宮摘出で獲得した超快便体質は、事なき事を「ある事」へと変えてしまったのです。
私は元来、いきまずに便意だけで排便できるタイプでした。
排尿するかの様に座れば出るのです。
「いきまない=痔核への負担をかけない」為と思っていました。
実際は、座れば出る状態になるまでトイレに行かない様にしていただけですので、体や肛門にとってはとても良くない事です。
子宮摘出後もこの排便スタイルは変わっていませんでした。
そこへ排便回数が1日4回になることがあるほど回数が増えたことは、痔核にはよくなかったみたいです。
1日に4回も便が血豆を通過するので、便に押され過ぎて、とうとう血豆が肛門の外に出てくる様になってしまいました。
勢いよく排便してしまった時などに痔核が出てしまっても、指で軽く押すと中に戻せていましたが、とうとう出っ放しになってしまったのです。

便が引っかかって一緒に出ちゃったよ~痛いよ~(涙)
夫に泣きついていました。
快便(多便)によって悪影響が出て、泣かされるとは思ってもみませんでした。
悪影響の改善策
痔核(血豆)が出てしまってからの数日はとてつもなく痛いです。
藁にもすがる思いで市販薬を塗ってみたら痛みが無くなったので本当に助かりました。市販薬を買ったのは初めてでしたが、あまりの効き具合に驚きました。
塗って1時間以内に痛みがひいてしまった薬は「プリザS軟膏」です。
「ヒドロコルチゾン酢酸エステル」と言う、炎症に効くステロイドが配合されているので即効性があったようです。
ステロイドとは言え、ステロイド強さランクの一番弱いものになります。
※参考:ひふのいろいろQ&A|第一三共ヘルスケア
2025年現在は「軟膏」ではなく「クリームタイプ」になっていました。
「ステロイド」配合であることもそうですが、「BHT」や「ポリソルベート60」などが添加されているので、常用しない方が良さそうな薬だとは思います。
万が一の痛みの時の為に1個だけ常備しています。
出しても「いる」のが困る「出残り便秘」

1日に4回も出していればすっきり快適そうですよね。
ところが、実はそうではありませんでした。
「出残り便秘」ってご存知ですか?
大阪肛門科診療所の先生がお作りになった言葉です。
(先生のブログはコチラ 別窓が開きます)
「出残り便秘」は大まかに言って、便の一部が直腸に残ったまま排便が終わってしまう事。
パターンは複数あるそうです。
私は、出した瞬間はすっきりしていますが、数分後にはそうではなくなっています。腸の中にまだブツがあるのをもりもり感じます。
便が腸の中を這いずっている感覚も不快でしたが、まだ便が残っている感覚を感じ続けるのもとても不快です。
まだ便が残っている感覚を感じるのは、肛門や直腸(肛門近く)ではなく、子宮があったあたりにもぞもぞと何かが動く感じです。直腸ではありませんが、これも出残り便秘なのではと思いました。
もっと詳しく「出残り便秘」

「出残り便秘」についてもっと知りたい方には、佐々木みのり先生著作本がおすすめです。私はAmazonでKindle版を購入しました。
大阪肛門科診療所の副院長の佐々木みのり先生が解説する「出口の便秘」本です。
下記に1つでも当てはまった方におすすめの本です。
腸活しているのに便秘が治らない
排泄後におしりを拭くと紙に便がつく
温水洗浄便座で洗わないとスッキリ感が得られない
1日に何度も排泄する
臭いおならが1日に何回も出る
出始めの便が硬い
下着に便がついていることがたまにある
痔で悩んでいる
併発してるかも?「鈍感便秘」

私はさらに「鈍感便秘」も併発してると思われます。
子宮摘出前までは、2~3日に1回の排便とお話しましたが、これが「鈍感便秘」と呼ばれるものの様です。数日分の便がたまってから便意を感じるのです。
例えば、2日分たまったら便意を感じて1日分出す。
おなかの中には、まだ1日分残っている状態。
便が残っていると肛門がうっ血してしまうので、痔主(痔核を持っている人)は症状が悪化するとの事です。
子宮の摘出をして腸の通りが良くなった感じですが、一度で出しきれない鈍感おしりの様です。そこから、痔核悪化のストーリーが展開されていきそうで恐怖を感じています。